海外旅行に行く際、ホテル内に『日本人スタッフ在籍』という言葉があると安心しませんか。
ホテルに日本人スタッフがいるだけで、旅の快適さが増し、気持ちが安らげるのではないでしょうか。
それと同様に、海外から訪日される外国人にとって、母国の方が働いていることが旅を充実させる要因になっております。
実際にホテルでは、留学生がどのようなお仕事をして活躍しているのでしょうか。
『ベルスタッフ』
お客様と距離が近く、なにかと質問や観光について聞かれることの多いのがベルスタッフです。客室までのご案内だけではなく、ロビーに立ち、海外の団体旅行客の誘導や案内をしています。
近年のホテルではネームプレート横に中国の国旗やベトナムの国旗などその国の言葉が話せますよと、アピールしています。
『フロントスタッフ』
チェックインやチェックアウト、エクスチェンジ(両替)業務などホテルの顔とも言うべきセクション。ここで留学生が活躍するのは電話対応です。客室からの電話は英語よりも母国語で対応することで、お客様の要望にすぐにお答えできます。
フロントやルームサービスでは、客室から電話が鳴るとモニターに国籍も表示されます。これにより、即座に言葉が分かるスタッフがやり取りできるようになっています。
『レストランスタッフ』
キタノホテル ニューヨークはマンハッタンで唯一の日系ホテルです。国連総会が開かれる時期は日本の総理大臣をはじめとする政府要人が貸し切って使用します。もちろん日本人スタッフが常駐。
また、ドイツにあるホテル・ニッコー・デュッセルドルフには日本食レストランがあり、日本人スタッフよる和食の朝食サービスが受けられます。
それと同じように、日本のホテル内にある中国料理レストランには中国人の方が働いています。
中国人スタッフによる料理の取分けや、本場中国茶の説明をしてくれます。
各部署で認められると次のステップが待っています。
『販売促進・企画広報』
優秀な外国人スタッフの方は、ITスキルと語学を活かした広報業務に抜擢されます。
母国の方々をおもてなすプランを考えることや母国語のホームページの開設、運営。
旅行会社へのホテルセールスを担当します。
『コンシェルジュ』
海外ではステータスの証。海外のホテルコンシェルジュがプライベートでレストランを利用するとVIP待遇だそうです。これは後にホテルのお客様をご紹介いただけるからとの理由があるそうです。日本のホテルでも外国人コンシェルジュを採用するところも多くあります。
さて、なかには日本語能力に不安を感じて、コミュニケーション力があまりないけど、ホテルで働きたいという留学生もいると思います。
『宴会スタッフ』は日本語能力が低くとも、たくさんのスタッフがフォローしてくれます。ベッドメイキングを行う『客室係』では直接お客様に合わずともホテルで働くことは可能です。
外国人留学生にホテルで働くことをお勧めの理由は、日本語能力が向上し、経験値が上がると、次のチャンスが与えられることです。
ホテル業には同じ仕事は「ふたつとない」といわれます。
同じホテル(会社)に居ながら、宿泊業務では日本語を伸ばし、レストランでは料理を学ぶことができます。
たくさんの仲間に支えられながら仕事する、その先には日本語を活かした活動や他のホテルからのヘッドハンティングの可能性も広がります。
今後、観光業を後押しする政策が日本政府はもとより、海外の主要国も旅行関連ビジネスの再開に向けてガイドラインが示されています。
これからの衛生・安全の意識は今、日本に来ている留学生が一番心得ていること。
その心でホテル業の先頭に立つ人材として活躍してもらいたいです。

学校では宴会サービスやレストランサービス、宿泊サービスの基礎をしっかり学びます