Column by Tokyo Wedding Hotel College

2020/2/19

チャンスをつかむためのホテリエ必須の英語力とは

『ホテリエになる為には英語力は必要ですか』

本当によく、この質問を受けます。私の答えは「このコラムの中で…」

 

新米ホテリエとして、第一線で仕事をしていた頃、とにかく苦労したのは外国人ゲストへの対応でした。まず、近づくだけで緊張。

何か質問されたら、どうしようと思いながら、「さっ」とお皿を出して、すぐに席から離れたものでした。

「billビル!お願いします」と言われて、「beer ビールをお持ちしたり」と英語での失敗は多々あります。※(billビルとはお会計のこと)

 

新入社員研修でレストラン部門に配属された時、料理のオーダーは先輩スタッフにとって頂けるので、私はドリンクの準備やお皿を下げるといった簡単な作業がメインでした。 またトイレの場所や喫煙場所など、お客様から質問を受けやすいことにお応えすることもありました。

 

この時に気が付いたのですが、日本人にドリンクを出すときに、発する言葉遣いとお皿を下げる時に言う、「お下げ致します」これを英語で言えればいいのではないかと。

それから、トイレの場所も定型文として覚えておけば外国人ゲストに使えるのではないかと思ったのです。

 

「Thank you Sir. beer」とサンキューとビールを繋げて言い、お出ししてみました。これだけでコミュニケーションが取れたのです。そのほか「take your plate」(皿を下げる)というフレーズを覚えて使っていました。

完璧な接客英語ではないのですが、日本語で話しをしているフレーズを英語にするという簡単な文をメモ帳に書き込んで使用するようにしました。

 

この積み重ねにより、責任者になった頃には外国人ゲストに対して来客人数を確認してお客様を席まで案内する。料理のオーダーを英語で受けることなど、通常業務に支障が出ないくらいには『英語力』が付きました。

 

最初の質問です。『ホテリエになる為には英語力は必要ですか』

この答えは「半分イエス、半分ノー」と言えます。

 

ホテリエになるだけなら、就職試験に出される簡単な英語を覚えるだけで十分だと思います。特に面接で聞かれた場合に備えて、英語で自己紹介を出来るくらいに仕上げておく(名前、住んでいる場所、趣味、好きな物などを1分間くらいで言える準備をしておく)と良いでしょう。

 

しかし『ホテリエとして働くなら英語力は』必要です。

特にフロント周りのお仕事をする上では、さまざまな質問が英語でなされます。自身が日本人を接客する際に使用する「ご案内」を英語で言えるようにする。

まずはここからスタートしましょう。

もちろん、英語が得意な方は入社してすぐに重宝されます。

そこからキャリアアップをしてコンシェルジュ(外国人ゲストを中心に重要な方々の要望にお応えする仕事)を目指すのもいいと思います。

 

大手外資系ホテルを目指す方は『英語力』がないとホテリエにはなれないと思っているかも知れません。しかし、そんなことはありません。

『英語力』はあるに越したことはないですが、入社してから英語を含めた業務研修がありますので、心配無用です。

 

東京ウェディング・ホテル専門学校ではネイティブスピーカーからの英会話レッスンがあります。英語の能力に合わせた会話をしてくれるので、怖がらずに授業に臨むことができます。就職した先で活躍する人材になる為にも、少しでも『英語力』を身に着けておきましょう。『英語力』は大切ですが、なによりも相手に伝える努力をすることが一番重要だと私は考えます。

英語の授業をきっかけに、ホテル実習でも外国のお客様とも英語でのコミュニケーションをとれるようになっています

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