『当たり前のことはちゃんとする』
前日の準備、担当する自分のケア。出来るだけ寝不足にならずに気持ちを整える。
匂いがきつい物は食べないようにする。婚礼前の最低限のエチケットです。
新郎・新婦にとって素敵な披露宴にするにはどうしたらよいか、常に考えていました。
『思い出に残るウェディングにしたい』
その為に私が一番に気をつけていた事は、当日、おふたりの体調でした。
おふたりが会場に入場する前に、新郎に伺うことがあります。
『お酒はお強いですか?』と
入場直前に聞かれると「本音」を漏らします。
実は、弱いんですよ…と、言われる方が大半です。
この『お伺い』が、『今日はたくさんお酒を飲むかも知れない』と、新郎の意識に刻み込みます。
『ご新婦様と過ごす1日です。気をつけながらお楽しみ下さい』とお伝えします。
お酒を飲むことで、顔が『真っ赤』になる方もいらっしゃいます。
たくさん飲まれていると判断した場合、早めにお色直しの中座(会場を出て衣装を変えること)をしてもらうことがあります。
(お色直し後、おふたりでの写真撮影で新郎が真っ赤な顔で写らない為にも)
結婚式が『授かり婚』の場合もあります。
『授かり婚』とは、新婦のお腹に新しい家族が宿ることをいいます。
新婦の急な体調不良にも気をつけます。
肩などの露出が多いウェディングドレス、冬場は特に冷え込みます。
冬のウェディングドレスにはスタイリストより、ロングスリーブ(長袖)のドレスをコーディネートしてくれます。雪の結晶の刺繍やキラキラしたビジュー(ラインストーン)をあしらったロングスリーブは一気に冬らしい花嫁になります。
しかし、それだけでは寒さをしのぎきれません。
身体を冷やさないようにアテンダー(介添え)に指示をして、ボレロやショール、ケープを場面に応じて身にまとってもらいます。
そうすることで、ウェディングドレスがさらに上品な印象になります。
夏場でも、空調の利きすぎた会場での対策、暑さに気を配るなどが必要となってきます。
さて、3月頃より新型コロナウィルスの影響を心配して、結婚式を控えたカップル。
4月16日には緊急事態宣言が全都道府県に拡大しました。
結婚式を直前に予定したカップルは延期を余儀なくされました。
その延期をしたおふたりの結婚式が、まもなく行われようとしています。
3月~6月に予定されていた多く方が半年先の9月以降に挙式を行います。
自粛、ステイホームから、いよいよ9月より婚礼が動き始めます。
結婚式の招待状は2か月前に送付。
もちろん事前に参加を頂ける了承は得た上で、友人や親族、会社の上司、同僚に招待状を郵送します。
つまり、今月7月頃から招待状が届き始めるのです。
心配されるのが各式場、ホテルウェディングのウィルス対応策です。
公益社団法人「日本ブライダル文化振興協会」により「新型コロナウィルス感染拡大防止ガイドライン」が発表されています。
・お打合せは出来るだけ、リモートやオンラインを使用すること
・披露宴会場は、出来るだけ広めの会場を手配し、席の間隔は開けること。
・集合写真を撮影する場合は、直前までマスクを着用し、会話を控えてもらうこと。
などの予防対策が打ち出されています。
ここから,新しい結婚式がスタートします。常に変化はしていきますが、気持ちは一つです。
『おふたりの思い出に残るウェディングにしたい』
新しい生活様式の中でも結婚式は必ず行われます。それは、晴れの日の儀式だからです。
節目をお祝いする結婚式には、神様が宿ります。
東京ウェディング・ホテル専門学校では『今だからこそ』何が出来るかを授業で学んでいます。結婚式当日に『今だからこそ』新郎新婦に出来ることを考えるプランナーやキャプテンのように、これからのウェディングを考える。そんな人材を育成しています。

TAKAMI BRIDALで活躍する卒業生