Column by Tokyo Wedding Hotel College

2021/2/2

帝国ホテルのおもてなし、日本初のホテルウエディング

1890年11月3日、帝国ホテル開業の日。

創業者のひとりであり、当時会長の職にあった渋沢栄一は、「用命があれば世界のどんなものでも調達して便宜を図る。これこそ帝国ホテルが自身の果たすべき役割と心得、絶対に譲らないところだ。」と語ったそうです。(帝国ホテルホームページより一部抜粋)

ホテリエを目指している方なら絶対に憧れるのが帝国ホテルです。

1923年日本で初めて「ホテルウエディング」の文化を生み出します。

始まりは関東大震災により、自宅や神社での婚礼が主流だった当時、多くの神社仏閣が焼失したため、ホテル内に神社を設置し、挙式と披露宴をひとつのホテルの中で行うスタイルを誕生させました。

これが、ひとつの建物の中で挙式と披露宴を行う日本のホテルウエディングスタイルの原型になったと言われています。

専門式場やゲストハウスウエディングの原型はすでに1世紀も前に完成していました。

「バイキング」とは好きなものを好きなように食べるスタイルですが、こちらも帝国ホテルが確立しました。

「バイキング」という名前は、北欧の海賊が登場する映画からとったもの。その後、「バイキング=食べ放題の代名詞」として今日まで受け継がれています。

「ランドリーサービス」の導入

日本初のホテル内ランドリーサービスで宿泊客の衣類を洗濯

開業以来、海外から船で来日する宿泊客が多かった帝国ホテルでは、溜まった衣類を洗濯できるサービスがあれば便利ではないかと考え、ホテル内にランドリーを設置しました。ボタンが外れていないか、シミはないか。ランドリーには、200種類以上のボタンが常備され、シミ抜きやアイロンがけの職人たちがスタンバイしています。

有名な俳優、キアヌリーブスが映画「JM」で「シャツをクリーニングに出したい、できれば東京の帝国ホテルのやつを」とアドリブでセリフを入れるくらい、世界中のセレブに愛されています。

さまざまな「初を持つ」帝国ホテルですが、やはり従業員の質の高さが伺えます。

老舗ホテルゆえリピート客の信頼は厚く、その期待を上回るサービスを提供し、お客様から「さすが帝国ホテル」と評価されるために、「帝国ホテル行動基準」と9つの実行テーマ(あいさつ、清潔、身だしなみ、感謝、気配り、謙虚、知識、創意、挑戦)を実践しているそうです。

さて、筆者である私が在籍していたホテルニューオータニ。その頃にスローガンが壁に貼られていました。

『ナンバーワンを目指すホテル』と

ホテル業界で「御三家」と並び称されるホテルオークラ東京、ホテルニューオータニ東京の2社より70年以上も先輩で、後進のホテルたちはみな「帝国ホテルのようなおもてなしを」と、そのサービス水準を追いかけていたと思います。

その表れが『ナンバーワンを目指すホテル』だと感じています。

東京ウェディング・ホテル専門学校の授業では、清潔な身だしなみ、挨拶は基本として、新しいサービスを生み出す創造力をつける授業を取り入れています。

御三家や新御三家、それに圧倒的存在感のある外資系ホテルで働ける人材『ナンバーワンを目指せるホテリエ』の育成を心がけています。

本校の実習室で撮影。現場で活かせる知識と技術をしっかり学んでいます!
笑顔の絶えない素敵なホテルスタッフに!

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